地雷原

地雷を踏むとデッキが二枚削れるので注意しよう

第一回 管コレのお話

環境に存在する五つのデッキ

もの凄い大雑把に分けると、現環境のデッキは五種類のアーキタイプに分類できる。

一つ目は田中ポリス。
田中クンとポリスボーイを組み合わせることでドールが延々レディに戻り続ける、環境の仮想敵とされている無限コンボデッキ。

二つ目はウサミミループ。
ミルボンと血子を無限に循環させることで、ウサミミユニットを活用する無限コンボデッキ。

三つ目は梅子アンナ。
梅子の超能力が無限ループを形成する点に注目し、ソーラーパネルでアンナの能力を開放することで瞬殺するコンボデッキ。

四つ目はバーサークコンボ。
バーサークマスクとロックオンで相手のドールを全て殴り倒すギミックを搭載したコンボ+ビートダウン*1デッキ。

五つ目はメタビート。
汎用性の高いカードを中心に、各コンボへの対策カードを組み込んだビートダウンデッキ。

ここまで見てもらえば分かるように、圧倒的なコンボ環境である。ではコンボが支配する環境なのかと言われると、実際のところ、そうではないように思う。
「コンボが強い」という共通認識がある上で「使ってて面白くない」「愛着のあるドールを使いたい」「全対応して倒すのが王者のデッキ」「このげーむはじめたばかりでよくわかんないんですけど、このエレクトリックトラップ? っていうかーどはつよいとおもいました」等、様々な理由でグッドスタッフを使う人が多い*2
結果として、コンボデッキがほぼ不在のままメタビ同士が潰し合う奇妙な環境になりつつあるようだ。
果たしてこのままメタビート中心に回るのか。あるいはコンボが生き残るのか。
どうなるのかは2/5に秋葉原イエローサブマリン マジッカーズハイパーアリーナで開かれる対戦会でおそらくわかることだろう。

以下、各デッキの概要と個人的考察を書いていく。

田中ポリス

その名の通り、田中クンとポリスボーイという二つのアシストカードを使ったコンボデッキである。
ユリアがいて、回避が3以上のドールが多かったら大体このデッキと思っておこう。
大まかなギミックは以下の通り。

  • 空撃ちやフォローで田中クンを墓地へ落とす
  • ユリアの超能力を開放状態にする
  • ポリスボーイを使い、自分の場にいる四体のドール全てのスピードを六以上にする
  • ユリアの超能力で墓地の田中クンをデッキトップへ戻す
  • APでドローして田中クンを使う
  • 全てのドールがレディになる
  • ユリア含む三体で四体のドールがレディになるので、残り一体は自由に行動できる
  • APが無限に増える
  • デッキを全て引き切る勢いでカードを引く
  • マイクロヒートポンプで抵抗を無限にして無限回アタックする、あるいは無限回の(アンナorコーネリアorブロッサム*3)砲。

このデッキの利点は締めの手段の多様さと防ぎづらさである。

  • 無限アタックを防ぐ手段はレゾナンスサーキットしかないが、パワーが一のドールで殴るという対策がある。
  • コーネリア砲を防ぐ手段はリナ&エナの超能力だけだが、コスト面でおいそれとは投入しづらく、また大分無理をしてブロッサムを使われると無力である。
  • アンナ砲を防ぐ手段はリナ&エナの超能力に加えてセキュリティがあるが、無限側のダムベースとメタルラビットの枚数を超えないと防げたことにならない。

この通り、コンボが回り始めた時点で負けである。
故に対策手段は回る前にユリアを破壊することだ。
ダルマンで、オクトンで、ロックオンで、エリーで、マリーで、アンナでユリアを破壊することで田中ポリスは沈黙する。
学校用イリスがいたらついでにそちらも破壊しよう。
テスラコイルで田中クンを打ち消すというのもあるが、大抵は警戒してメタルラビットで剥がしにくるだろう。大抵はシルダーやクラウスで妨害してくるので、テスラコイルはそれらに対して使おう。

ウサミミループ

ウサミミユニットの「コスト一以上のアシストカードを使用したとき、母体ドールをレディにする」という効果を最大限生かしたコンボデッキだ。
ドールに縛られないため、ドールを見ただけでは分からないことが多いだろう。エモがいたらもしかしたらこれかも知れない、というくらいだろう。
大まかなギミックは以下の通り。

  • ウサミミユニットを二体の任意のドールに着ける
  • 二体ともワークする
  • 白ロムAをコストに血子を使い、白ロムAと白ロムBを回収する
  • ドールがレディになったのでワークする
  • 白ロムAをコストにミルボンを使い、血子とミルボンBを回収する
  • ドールがレディになったのでワークする
  • 白ロムBをコストに血子を使い、白ロムAと白ロムBを回収する
  • ドールがレディになったのでワークする
  • 白ロムBをコストにミルボンを使い、血子とミルボンAを回収する
  • ドールがレディになったのでワークする
  • APが無限に増える
  • 後は田中ポリスと同じように

このデッキの利点はドールに縛られないことだ。
誰がやられても、とりあえず二体残っていればコンボができるのは田中ポリスとの明確な差である。
その割にあまり見ないのは、血子と白ロムを持っている人が少ないという流通上の問題と、ドール超軽視な設計が好きになれないプレイヤーが多いという心情的な問題と、romanov氏が封印宣言した*4というオチにもってこいのネタがあるからだろう。
あるいは単純に田中ポリスに比べてコンボパーツが多く、メタカードやアシストの枠が減ってしまう点を嫌ってのことだろう。

対策手段は、デッキを削ることである。
他のコンボデッキに比べて、必要なパーツが多くドールのパラメータも上がらないので、殴られると脆いのだ。
沢山フォローさせてパーツを落としてもらおう。

梅子アンナ

アンナの超能力、通称アンナ砲を最速で放つことに主眼を置いたコンボデッキである。
梅子とアンナがいれば大体全部このデッキだ。
大まかなギミックは以下の通り。

  • 梅子の超能力を開放する
  • アンナにソーラーパネルを着け、パラメータチェックで公開する
  • 梅子の超能力を梅子自身に使う
  • ソーラーパネルが誘発し、アンナは任意のリソースコストを得る
  • もう二回繰り返す
  • アンナの超能力が開放される
  • ドールを破壊する
  • 梅子の超能力でアンナをレディにしてもう一回

このデッキの利点はコンボパーツの少なさである。
梅子とアンナと白orオーパーツソーラーパネル。たったこれだけである。
残りの枠は、シルダーやクラウスで妨害しても良し、ベティーでキーパーツを探しに行っても良し、なんならメタビートに入れても良し。
人の数だけ梅子アンナデッキがあると言っても過言ではないだろう。

対策手段は、やはりアンナを速やかに破壊することである。
特にマリーは梅子とアンナをまとめて焼けるため特に有効だ*5
他のコンボと違って、回り始めたらそのまま直接負けるわけではないところは若干有情
先にコンボが始まってしまいマリーやエリーが破壊されても、ビアンカを使えば対処できるのだ。

こうした対処手段の存在、特にダルマンが大半のデッキに刺さってる現状を考えると、メタビートめいたグッドスタッフ風に仕上げるのが環境に合ってるだろう。

バーサークコンボ

バーサークマスクの「アタックによってドールを破壊したとき、母体ドールをレディにする」という効果を最大限生かした、ラスト一体から大逆転するコンボデッキである。
グレーテルがいたら大体はこのデッキと思っておこう。
大まかなギミックは以下の通り。

  • グレーテルにバーサークマスク+ロックオン+ハイトルクサーボ+フィックスドダイス+赤を装着する
  • カイジャンパーを使う
  • グレーテルの超能力を使う
  • 回避が一でダイスの目は五で固定なので必中
  • ドールを破壊し、グレーテルはレディになる
  • これをあと五回繰り返す

実際のところディスチャージしてもAPは五なので、ダイスなりジャンパーなりは使えない場合が多いだろうが、理想はこの動きであるはず。
ドールもグレーテルじゃなくてもいけることはいける。
利点は他のコンボと対策カードが被らないところである。
リソース主体なのでテスラコイルが刺さらず、グレーテルはダルマンでは破壊されないと、他のコンボの対策になったカードがこのデッキには刺さらないのだ。
また、特にコンボを狙わずともパワーを上げて物理で殴ってるだけで勝てることもあるのも魅力だろう。

対策手段は、ドールを倒し過ぎないことがまず挙げられる。
事実上「ラスト一体からディスチャージしてぶっぱ」にほぼルートが限られてくるので、倒すのは三体くらいに抑えよう。
グレーテルは最後の最後まで出しづらいため、ドールの数=APで差を付けられる。あとはガイガー辺りでデッキを削れば勝てるだろう。
あるいは逆に、一気にまとめて倒してしまうのも手だ。
パーツが揃う前にグレーテルが引っ張り出されたり、あるいは揃っていてもラスト二、三体がまとめて倒されてしまえば終わりである。
他にも、レディで待機するのも有効な手である。
その場合は、グレーテルの超能力とスカイセイバー対策にセキュリティを貼っておくことを推奨する。
特にマジッククリスタルチューブとエヌマシーンの付いた零花がレディで待機していたら、相手は何もできずに立ち往生することだろう。

メタビー

オクトンやダルマン、テスラコイルにセキュリティ等でコンボデッキへの対策をしつつ、ハイエンドGPUやハイトルクサーボを着けて殴っていくデッキである。
ドール構成はこんな風に、大体似通ってくる。


ロイヤリティ取っても許されると思った。
それぞれの採用理由は

  • 特注カレン:相手の高耐久ドールへの対策≒同型メタ
  • エイミー:回避下げて殴ると皆フォローしてくれる上に、オクトンやロックオンで強制排除できる
  • ウェンディ:エヌマシーンかGPU一枚で仕事してくれる ハイトルク引かれなきゃ場持ちが良い
  • ガイガー:デッキが削れるのはそれだけで大正義 パラメータも優秀
  • 零花:自前セキュリティが刺さる範囲が広すぎるため今のところ最強のドール 入れない理由がない
  • マリー:抵抗一絶対破壊するウーマン トラップ付けたZダムも焼ける素晴らしい娘

といった感じ。
メインデッキについて語りだすと記事がエレクトリックトラップに汚染されるので、今回はここまで。

これらのデッキの弱点は、対応していくデッキのはずなのに後手に回ると弱いところ。
ソーサリータイミングでぶっ放しあうゲームなので、イニシアチブを取って先手先手で相手の勝ちに繋がる手を潰していかないときつい。

まとめ
  • 安定感を求めるなら田中ポリスかウサミミ
  • 初手テンパイもある速さと多様性を兼ね備えた梅子アンナ
  • 爆発力の高いバーサークマスク
  • 管コレを一番楽しめるメタビー

凄いざっくりまとめるとこんな感じ。
どれも一長一短だから好きなのを選んで好き勝手回してみればよろしいのではなくて?
一つだけおすすめを挙げるとしたら梅子アンナ。
先手二ターン目に「今からお前のドールは二体ずつ破壊されていくぞ」と言えるのはこのデッキの特権。
ちょっとした余白に入れられる程度の枚数でここまで強い行動を押し付けられるのは理不尽の極み。
普段使ってるデッキをちょっと弄って、君だけの梅子アンナデッキを作ろう!
そして2/5の対戦会に持ってこよう!(宣伝)
twipla.jp


おわり

*1:ここでは主に戦闘でドールを破壊することに主眼を置いたデッキを指す

*2:少なくとも観測範囲内では

*3:回避0なので大分無理があるが

*4:ドールズ杯の際になんやかんやあってそうなった

*5:なお入手手段は……